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選挙期間中、街頭演説をする山本なつみさん=2025年7月6日、船橋駅前、熊谷姿慧撮影

 選挙期間中、候補者は毎日朝から夜まで活動し、一人でも多くの有権者と接触する。組織の力を借り、人手を確保する――。こうした従来の選挙戦の「常識」にとらわれることなく、自分なりの戦い方で参院選に挑んだ人たちが千葉選挙区にいた。

4日のうち1日は休みに

 1歳と3歳の子どもを育てながら選挙戦に臨んだのは、れいわ新選組から新顔で立候補した山本なつみさん(36)。子育て中の女性候補者はいるものの、これほど子どもが幼いケースはまだ少ない。

 子育てと選挙活動を両立するため、選挙活動中は子どもたちの世話をシッターや母親にお願いした。さらに、4日のうち1日は休みを設けることに。陣営スタッフの梶井智昌さんは「『つらくなったら休んで』と言っても、『街宣をやるなら行きたい』となって結局休めない。はじめから休みにしないと」と理由を話す。

 朝から駅前に立つ候補者も多いが、子どもと過ごす時間を確保すべく、午前8時に自宅を出て午後8時には帰宅するスケジュールにした。それでも、帰宅して子どもたちを風呂に入れ、寝かしつけると午前0時ごろに。そこからSNSの更新や演説の練習をする日々が続いた。

 選挙期間中には、自宅で子どもが転倒し、頭を切るアクシデントも。「不安だろうから子どもと一緒にいて」という陣営側の気遣いもあり、休みを取った。

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自宅で入浴中、子どもたちが選挙活動用の配布物などで遊んでいることもあった=山本なつみさん提供

「選挙はそんなもんじゃない」との声も

 一方、選挙活動に時間制限を…

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