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東北大学の正門=2024年、仙台市青葉区
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 東北大の冨永悌二総長は6日、東京都内で記者会見を開き、今後5年間で300億円を投じて、国内外のトップレベルの研究者約500人を採用する計画を発表した。トランプ政権が大学などへの研究費を大幅に減らし、厳しい環境に陥っている米国の研究者らの獲得を狙う。

 米国の教授の報酬は日本の数倍にのぼるとされ、獲得には多額の資金が必要だ。東北大は2024年に「国際卓越研究大学」第1号となっており、豊富な資金力を活用する。

 国際卓越研究大学は、世界トップレベルの研究力をめざす目的で政府が認定する制度。10兆円規模の政府ファンドの運用益から最長25年間の支援を受けられる。現在は東北大が唯一の認定校。同大は初年度の25年度だけで154億円を受け取る。

 冨永総長が発表した計画では、研究者1人当たりの報酬に上限は設けない。米国の有力大学との連携強化も図り、量子技術や半導体関連の研究室を現地に設置する。共同研究を行うとともに、研究者の採用拠点としても活用する。

 25年度には22億円を投じ…

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