最高速度が60キロである生活道路では車が行き交っていた=2024年5月28日午後5時53分、東京都江戸川区平井4丁目、板倉大地撮影
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 生活道路の車の最高速度が時速30キロに設定されることになった。歩行者や自転車の安全確保が狙いだ。歩行者らのそばを車が高速で走る道路は各地にある。

  • 生活道路の法定速度、30キロを新設 中央線ない所、歩行者安全狙い

 東京都江戸川区平井4丁目の区道では29日朝、黄色い帽子をかぶりランドセルを背負った子どもたちがグループで歩いていた。JR平井駅から300メートルほどの住宅街。周囲に学校もあり、朝や夕方は人通りが多い。

 記者が見ていた1時間の間に、児童約60人が通り、車は30台ほど通過した。スピードを出して走る車もあった。

 この道路は道幅約4~5メートルで、中央線がない。一方通行で直線に伸びている。速度規制がかけられておらず、最高速度は60キロ。警察庁が導入する30キロの法定速度の対象となる道路の一つだ。

 警視庁小松川署によると、交通状況などを考慮し、いまは規制をかけていない。長さ約700メートルの一本道のうち300メートルほどの区間で、2019~22年に車が絡む事故が4件起きた。うち1件は車同士、他の3件は車と自転車の事故。22年に起きた乗用車と自転車の衝突事故では、自転車の20代の女性が重傷を負った。

 事故現場近くに住む男性(76)は「事故を起こした車が自宅の塀にぶつかってきた」と振り返る。この道路は近くの都道から分岐しており、抜け道として使われることが多いという。「子どもたちの通学路でもあるので、危ないと思う」

銭湯に通う男性「気をつけてる」  安全対策は

 この道路脇には銭湯がある…

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