Smiley face

 高校のころからつけている日記は、陸(くが)実結さん(28)にとって、自分と向き合うための存在だ。読み返しては、赤ペンで過去の自分に向けたメッセージを書き込む。

 「本当それな!」「それは違う。どーでもよくなる」

 焦りや不安も、数カ月後にはちっぽけなものになり、悩んでいたことがいとおしくなる。

浪人時代に書いた日記。数カ月後に赤ペンでコメントを書き込んでいる=2024年6月9日午後0時54分、東京都墨田区東駒形2丁目、寺島笑花撮影

 そんな日記をあるとき、書けなくなった。

 海外で暮らすのが小さい頃からの夢。大学卒業後はワーキングホリデーでオーストラリアへ渡るつもりだった。そこに、コロナ禍が襲った。

周りは社会人、取り残される感覚

 2020年3月、大学を卒業…

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