高校のころからつけている日記は、陸(くが)実結さん(28)にとって、自分と向き合うための存在だ。読み返しては、赤ペンで過去の自分に向けたメッセージを書き込む。
「本当それな!」「それは違う。どーでもよくなる」
焦りや不安も、数カ月後にはちっぽけなものになり、悩んでいたことがいとおしくなる。
そんな日記をあるとき、書けなくなった。
海外で暮らすのが小さい頃からの夢。大学卒業後はワーキングホリデーでオーストラリアへ渡るつもりだった。そこに、コロナ禍が襲った。
周りは社会人、取り残される感覚
2020年3月、大学を卒業…