5回目の日米関税協議の帰国後に取材に応じる赤沢亮正経済再生相=2025年6月8日午後3時49分、羽田空港、森下友貴撮影

 5回目の日米関税交渉に出席するため訪米していた赤沢亮正経済再生相は8日帰国し、羽田空港で報道陣に「次の日程について申し上げられることはない」と語った。日本側は約1週間後に予定する日米首脳会談での合意を視野に入れるが、双方の溝は埋まっておらず見通しは不透明だ。

 赤沢氏の訪米は3週連続で、現地時間5~6日にベッセント財務長官やラトニック商務長官と会談した。赤沢氏は「貿易の拡大、非関税措置、そして経済安全保障上の協力について議論を集中的に続けている」と説明。石破茂首相とトランプ大統領は15~17日にある主要7カ国首脳会議(G7サミット)の際に会談する予定で、「そのときに向けて積み上げられるものをできるだけ積み上げておく」と語った。ただ次回の協議日程は現時点で決まっていないという。

 日本側は米国による25%の自動車関税や24%の「相互関税」など、一連の関税措置の全廃を求めている。ただ政府内では自動車関税をゼロにするのは困難との見方も浮上しており、税率の引き下げも視野に入れて交渉を進めている。

 報道陣から「政府の一部には…

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