統計

 総務省が5日に発表した5月の家計調査によると、2人以上の世帯が使ったお金は29万328円で、物価変動の影響をのぞいた実質では前年同月より1.8%減った。前月は14カ月ぶりに前年より増えたが、再び減少に転じた。家計の根強い節約志向が反映された。

 野菜や総菜といった食料と、旅行など教養娯楽への支出が減ったことが響いた。いずれも値上がりが目立つ分野で、節約の対象になったとみられる。外食費は1.9%減り、17カ月ぶりのマイナス。円安が逆風になる外国パック旅行費は53.8%減った。

 ただ、2人以上の勤労者世帯の実収入は50万231円で、実質3.0%増えた。増加は20カ月ぶりだ。総務省統計局は、前年の収入額が残業の減少などで低かった影響もあると分析し、「物価高を上回る賃金の上昇が定着したとは、まだ判断できない」としている。

 一方、内閣府が同日に発表し…

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