勝林寺の本堂の天井からぶら下がる鳥の絵。図鑑や写真を見ながら遥一さんが描いた=2024年5月10日、東京都豊島区、本間ほのみ撮影
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 インコ、フクロウ、キジ、スズメ……カラフルな色づかいで描かれた鳥が、寺の本堂の天井からぶら下がっている。東京都豊島区の勝林寺で5月上旬の3日間、開かれた展示会。言葉を発したり、読んだりするのが苦手な中学2年生が描いた絵が、訪れた人々を魅了した。

 1枚1枚の羽根まで細かく描き込まれ、独特の色づかいで塗られた20羽ほどの絵の鳥たち。描いたのは、住職の窪田充栄(じゅうえい)さん(47)の長男遥一(はるいち)さん(13)だ。

「上手な人でもまねできない」

 発達障害があり、区立中学校の特別支援学級に通う。5歳ごろまで色の区別がつかなかったが、小学3年の頃から、誰に教わるでもなく絵を描きだした。ひとたび描き始めると、何時間でも描き続ける。毎日飽きずに描く姿を見て、充栄さんは絵を学べる環境をつくってあげたいと考えた。

 しかし、一般的な絵画教室で…

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