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北海道南幌町の大崎貞二町長

 人口約8千人の北海道南幌(なんぽろ)町が、2年連続で日本人人口の増加率で全国1位となりました。札幌市に近い地の利のよさと子育て世代向けの移住策が人気を集め、多くの若い世帯が移住しています。ただ、日本全体では人口が減り続けており、移住者を呼び込む自治体間の競争は激しさを増しています。町の現状や持続可能な地域のあり方を、大崎貞二町長に聞きました。

8千人の町に年100~200人移住

 南幌町の日本人人口の増加率は、2023、24年の2年連続で、全国の市区町村(区は東京23区のみ)のなかで1位となりました。24年の増加率は2.97%。町の人口は今年4月1日時点で8036人です。約10年ぶりに8千人を超えました。子育て世代向けの移住支援施策の効果だと考えています。

 16年度から、中学生以下の子どもがいる世帯などが町に住宅を建てる場合に、最大200万円を助成する「子育て世代住宅建築費助成」制度を始めました。住宅団地を購入する場合は、団地を開発した北海道住宅供給公社が土地代を半額にします。1区画が平均90坪(約300平方メートル)前後で価格は400万~500万円。これが半額になり、さらに町の助成を土地代に充てると、50万円ほどで土地が取得できます。

 制度を利用して、20代や3…

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