福井県や研究者らがイルカのDNA型のサンプルを採取し、海に戻した。下あごの長さも特徴の一つ=2025年6月中旬、福井県南部、乗京真知撮影

 福井と石川沿岸で遊泳者50人以上が1頭のミナミハンドウイルカにかまれた問題で、このイルカとみられる死骸が13日、見つかった。福井県が発表した。

 県によると、同日正午ごろ、漁業者から、福井県南部の敦賀半島北部でイルカの死骸が漂流しているという情報が寄せられた。県職員が死骸を確認し、人をかむ癖が付いた問題のイルカであると判断したという。

 問題のイルカをめぐっては、2022~24年に福井沿岸で少なくとも53人をかむなどし、負傷させたことが朝日新聞の取材で判明した。県はかみつき事故防止のため、今年6月にイルカを一時保護し、背びれに発信器を取り付けたが、7月1日を最後に発信器の信号や目撃情報が途絶えていた。

 県は今後、専門家らとともに死因を調べる予定だという。

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