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東海大熊本星翔―北海 七回表、力投する北海4番手の松田=内海日和撮影

(10日、第107回全国高校野球選手権大会1回戦 北海7―10東海大熊本星翔)

 北海の松田収司投手(3年)にとって、約500日ぶりの甲子園のマウンドだった。

 本格的に投球練習を始めたのは高校入学後。1年生の秋季北海道大会は、「エース格」の働きをした。決勝で155球を投げきり優勝。投手に転向して半年あまりで選抜大会出場をチームにもたらした。

 「うまくいきすぎている」という思いを持ちながら臨んだ初めての甲子園は、甘くなかった。初回から制球が定まらず、三回途中4失点で降板。「何が悪いかもわからないまま終わってしまった」

 そこから調子が上がらない日々が続いた。3年生になり、投手が5人と層が厚くなった分、登板機会は減った。「絶対に甲子園のマウンドに戻る」という精神力が支えだった。今夏は当初、メンバー外だったが、大会途中から登録された。

 臨んだ2度目の甲子園のマウンドでは、自己最速となる147キロを記録するなど、打者9人を最少失点に抑えた。

 「今後につながる投球ができた」と松田投手。甲子園のマウンドで心残りを晴らし、次のステージを見据えた。

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