二つの鏡

 奈良市の富雄丸山古墳(4世紀後半)で見つかった中国製の「虺龍文(きりゅうもん)鏡」。よく似た鏡が、約6千キロ離れたウズベキスタンのサマルカンドでも25年ほど前に出土していた。そんな二つの虺龍文鏡が、2027年に奈良国立博物館で開かれる「奈良・サマルカンド特別交流展」で展示されることが決まった。

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 奈良市が31日発表した。同展は奈良市とサマルカンドの姉妹都市締結5周年を記念し企画された。両都市の「文化交流」をテーマに27年7~8月、両国の文化財を展示する予定だ。

 富雄丸山古墳は直径約109メートルと日本最大級の円墳。22年からの調査では、造り出し(突出部)の埋葬施設で東アジアでも最大の全長237センチの蛇行剣と、類例のない「鼉龍文(だりゅうもん)盾形銅鏡」が出土した。

 昨年は木棺の中から銅鏡3枚…

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