大阪・関西万博のEXPOアリーナで披露された仙台すずめ踊り=2025年6月14日午後2時24分、大阪市此花区、伊藤進之介撮影

 14日、大阪・関西万博で、東北以外の地域では初開催となる「東北絆まつり」が開かれた。青森ねぶた祭、盛岡さんさ踊り、秋田竿燈(かんとう)まつり、仙台七夕まつり、山形花笠まつり、福島わらじまつり。東北6県を代表するお祭りが集結した。

 大雨のため、会場を練り歩くパレードは中止となり、秋田竿燈まつりでは竿燈の妙技が披露できないなどの制約もあったが、ステージ上での迫力あるパフォーマンスに関西でも歓声があがった。

 万博会場の最西に位置するEXPOアリーナ「Matsuri」に、東北のリアルを感じようと国内各地から人が集った。

 福島市の運送会社社長の馬場憲明さん(66)は、「福島わらじまつり」で使うわらじや衣装を運んだ縁で、妻と応援に駆けつけた。原発事故の影響で福島から関西地方に避難した人も多く、「そういう方々にふるさとの祭りを届ける良い機会だと思った」と話した。

 神戸市から来た長原淳子さん(57)は、おばがいる青森以外の祭りには詳しくなかったという。「元気で明るい『すずめ踊り』とか、今日初めて知ったものもあった。遠いけど、東北に行きたい気持ちが強くなった」と話した。

 「仙台すずめ踊り」は、伊達政宗が仙台城を築いた際、祝いの席で石工が即興で踊ったのが始まりとされる。この日のステージでは、オーディションで選ばれた踊り手やおはやしで構成するグループ「伊達の舞」が参加し、笑顔で演舞を披露した。

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