鳴門教育大学と徳島県教育委員会は23日、2027年4月入学の試験から、県内の小学校教員の若手リーダーを養成する「地域教員希望枠」を新設すると発表した。大学によると、学部から教職大学院まで7年一貫型で養成するのは全国初という。
鳴門教育大では1学年約110人のうち9割近くが教員になるが、県内の小学校の教員になるのは約15%にとどまる。強い意欲を持った優秀な学生を確保しようと、定員5人での新設を決めた。
入学後は、「徳島スーパールーキー教員養成プログラム」と称した課程で学ぶ。教職大学院では1年目に県教員採用試験を受験して合格したうえで、2年目は小学校の現場で勤務する。3年目は現場勤務をしながら、オンライン授業などを受けて修了をめざす。
この日、大学と県教委は合同で記者会見を開き、中川斉史教育長は「次世代のリーダーとなる教員を育成したい」、佐古秀一学長は「これから県の教育を支えていく力がある教員を育てたい」と話した。
この枠を受験するには、同大学が25年度に高校2年生を対象に開く「徳島で輝く先生になる!鳴教プロジェクト(仮称)」と題するセミナーを受講することが条件になる。入試では大学入学共通テストを免除し、小論文や面接などで選抜する。