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早稲田大大学院修士1年の神庭しのぶさん=2025年5月1日午後2時35分、東京都新宿区、島崎周撮影
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 早稲田大のキャンパス。若い学生たちの中に交じっている、身長168センチとやや大柄な女性は、神庭しのぶさん(73)。資料や本がぎっしり入った肩掛けカバンを持って、快活に歩く。

 神庭さんは、70歳で早稲田大教育学部の3年次に学士入学。そのまま進学し、今年4月、同大大学院生になった。

 若い頃には短大、さらには四年制大学も卒業。小学校の教員として、70歳までの計43年、働いてきた。なぜ今、また学んでいるのか――。

 現在の東京・奥多摩町の出身。幼少期は山菜採りや薪とりに行く生活で、学校に行って勉強することは、一番の楽しみだった。

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