15番ホールのティーイングエリアで、プレー中に男性が倒れた場所を示す門田竜次さん。右奥が14番ホール=2025年8月22日、愛媛県伊予市中山町栗田の松山ロイヤルゴルフ倶楽部、中川壮撮影

 愛媛県の緑豊かな山の斜面に広がるゴルフ場「松山ロイヤルゴルフ倶楽部(くらぶ)」(伊予市中山町栗田)では、地元会員十数人の月例会がハーフラウンドで開かれていた。4月20日午前のことだ。

 敷地内で一番高い場所にある15番ホールのティーイングエリア(第1打を打つ場所)。伊予市の男性(75)がボールをセットし、クラブを両手で体の正面に持ち上げた直後、仰向けにひっくり返った。

 同じ組だったパート従業員の亀岡美幸さん(66)は目の前で見ていた。すぐに呼びかけたが男性は反応せず、驚くほど大きないびきをかき始めた。

 「いやっ、これはおかしい!」。亀岡さんは近くに止めていたゴルフカートに備え付けのタブレットで倶楽部の事務所に連絡し、救急車を要請した。現場に戻ると、男性のいびきはやみ、両目が数秒間大きく開いた後、閉じた。「救急車を待っていたら命が危ない」

 現場から約50メートル離れ…

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