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 「トイレや外壁もぴかぴかにして、夢のある学校に発展させたい」と担当者は力を込めた。

 6月24日夜、千葉県船橋市で、県教育委員会が県民向け説明会を開いた。主なテーマは県立高校の統廃合。人口約65万人の船橋市内でも、2028年度に普通科2校を統合する。

 単位制の総合学科とし、福祉やプログラミング、eスポーツなどに特化したコースを設ける。特色ある学校としてアピールする考えだ。

写真・図版
千葉県教育委員会の説明会。県立高校の統廃合について参加者から質問や意見が相次いだ=2025年6月24日、千葉県船橋市、狩野浩平撮影

魅力ある学校にしないと

 県内の高校生はピーク時(1989年)の25万人から10万人以上減った。船橋市の近隣には、通学圏内の東京都内を含めて私立が多い。私立は設備や教育内容で差別化を図っている。

 県教委の幹部は「高校無償化の影響はある。(県立を)魅力ある学校にしないと」と危機感を明かす。

 全国の高校生は、ここ10年間で約42万7千人減った。公立高校は190校減り、私立は横ばいだった。

 今後、少子化は加速する。千葉県のように公立の再編を進める地域もある。さらに、石破茂政権下で決まった「高校授業料無償化の拡充」の影響が指摘されている。

連載「ニッポンの現在地 2025参院選」

法律や予算によって様々な政策の方向性を決める政治。私たちの生活と直接、間接につながっています。「対トランプ」「物価高対策」など八つのテーマについて現在地と課題をお伝えする連載です。

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