太平洋戦争末期の1945年7月17、24の両日、米軍のB29爆撃機による爆撃で計657人が犠牲になった桑名空襲。当時、14歳、10歳、6歳で被災した体験者3人が戦禍について語る催しが、三重県桑名市であった。市街地の9割が被害を受けた80年前の戦争の惨禍が、3人の語る言葉から生々しく伝わってくる。
桑名市が標的になった空襲は6回あり、このうち焼夷(しょうい)弾が投下された7月17日と、爆弾による攻撃だった24日の被害が大きかった。
今月8日に体験を語ったのは、伊藤博さん(93)、伊藤弘子さん(90)、高井勝さん(85)=いずれも同市=の3人。
父はやけどを負い、亡くなった
旧制中学2年だった伊藤博さ…