抽選を見守る各チームの主将たち=2025年6月18日、水戸市、後藤隆之撮影

 熱い夏のドラマが、いよいよ始まる――。

 7月5日開幕の高校野球茨城大会(県高校野球連盟、朝日新聞社主催)の組み合わせ抽選会が18日、水戸市のザ・ヒロサワ・シティ会館であった。三つの連合チームを含む91校84チームの対戦相手が決まった。

 開会式後の開幕試合は茨城高専・笠間―太田西山に決まった。選手宣誓は日立工の青山海翔(かいと)主将(3年)が引き当てた。

 春の県大会王者で第1シードの常総学院は開幕試合の勝者と対戦する。夏の甲子園出場は、2016年が最後だ。浜崎伶央主将(3年)は「夏にかける思いは強い。足を絡めた機動力は、どこのチームにも負けない」。

 昨秋の県大会で優勝し、第2シードのつくば秀英は、昨夏決勝で敗れた霞ケ浦と同じブロックになった。初の甲子園出場をめざす吉田侑真主将(3年)は「リベンジを果たしたい」と話した。

 霞ケ浦は、昨夏の甲子園で強豪校の智弁和歌山に勝利した。そのときのバッテリーが残っている。ただ、今春の県大会では初戦で敗退した。鹿又(かのまた)嵩翔(しゅうと)主将(3年)は「一戦一勝で臨みたい」と語った。

 県高野連の深谷靖会長は「仲間とやってきたことに胸を張ってほしい。成果と成長をプレーで証明してほしい」と呼びかけた。朝日新聞水戸総局の宮崎健総局長は、初めて単独出場する水戸三などに触れ、「記憶に残る、ドラマチックな夏になることを期待します」などとあいさつした。

 大会の運営では、今年も熱中症対策に力を入れる。試合が1日に2試合の場合、開始時間が30分早まり、第1試合が午前9時半、第2試合が正午からとなる。また、今大会も三、七回終了後に給水タイム(3分間)、五回終了後にクーリングタイム(5分間程度)を設け、「熱中症警戒アラート」が発令された場合は、それぞれの時間の延長も検討される。

 開会式は7月5日午前9時からノーブルホームスタジアム水戸である。

 大会期間中、入場料は800円で、高校生以下は無料。高校生は学生証の提示が必要になる。試合の経過や結果は、ウェブサイト「バーチャル高校野球」で配信される。

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 今年の開会式の選手宣誓を担当するのは日立工の青山海翔主将(3年)だ。当たり札の「25」を引いたときは頭の中が真っ白になったという。

 「25番だけは引かないようにと思っていたので、やっちゃったなみたいな感じでした」

 初めての選手宣誓ということもあり当惑気味だったが、時間が少し経って「選ばれた限りはしっかりやっていきたい」と気持ちを切り替えた。

 抽選後の取材では「サポートしてくれている人たちへの感謝とか、大会に向けての意気込みとか、みんなの心に残るような言葉を言って、自分の中でも思い出に残るような宣誓にしたい」と意気込みを語った。

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