99年後に「卒業証書」を授与される女性がいる。戦前、ジャーナリストとして活躍した故・北村兼子さん。関西大学で初めての女子学生だったが、当時、女性は正規入学が許されず、聴講生として全課程を修了した。近年、「志の高さを賞したい」との声が学内で高まり、特別卒業証書の授与が決まった。
昨年、女性の社会進出をテーマにしたNHK連続テレビ小説「虎に翼」が話題となったが、機会均等を求めて奮闘した北村さんにも光があたることになった。
関大が特別卒業証書を贈呈するのは、今回で5人目。終戦後、戦地から復学できなかった留学生や、旧満州からの引き揚げの混乱で卒業をあきらめた学生ら4人の男子学生に贈られてきた。
かけぬけた夭折の記者
北村兼子さんとは、どのような人物だったのでしょう。自らを「女浪人」と名乗り、世界を股にかけ、果ては飛行機の操縦免許まで取得した、彼女の生涯をご紹介します。記事中盤では、本人の肉声も動画で聞くことができます。
女性として初めて受け取る北…