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記者会見する兵庫県の斎藤元彦知事=2024年12月26日午後1時7分、神戸市中央区、添田樹紀撮影
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 兵庫県の斎藤元彦知事の定例記者会見をめぐり、県の広報担当者が26日の会見直前、報道各社に対し、斎藤氏が知事選関連など「政務」に関する質問に答えない意向を示していると通告した。会見で各社から説明を求められた斎藤氏は「質問を制限する趣旨ではない」と釈明した。

 斎藤氏の定例会見は原則として週1回開かれる。県と県政記者クラブの共催で、これまで質問内容に制限はなかった。

 斎藤氏をめぐっては、11月の知事選でPR会社に選挙運動の報酬を支払った公職選挙法違反(買収)の疑いがあるとする告発状を弁護士らが県警と神戸地検に提出し、受理されている。前回18日の会見までは、こうした知事選関連などの項目は「政務」、県の施策や内部告発問題は「公務」として扱い、分けて質問されてきた。

 こうした中、年内最後の会見となった26日、会見を担当する県広報広聴課長らが、記者クラブに「知事は今日の会見で政務関係の質問には答えない」と通告した。会見で真意を問われた斎藤氏は、「行き違いがあったかもしれない。質問を受け付けないという趣旨ではない」と説明。知事業務に関する「公務」と、政治活動に関する「政務」の質問時間を分けず、「一連の流れの中でやっていったらいいのではないかという趣旨だった」と釈明した。

 ただ、斎藤氏は職員らに対し「『基本的には(会見では)公務の質問をしていただくということにしていくということで、あえて公務と政務(の質問時間)を分ける必要はないんじゃないの?』と言った」とも述べた。会見の中でも「公務の質問を中心にやっていただく」などと語る場面もあった。

 会見後、同課長は朝日新聞の取材に、斎藤氏と会見前に直接やり取りをした上での通告だったとする一方、「『わざわざ政務の時間を設定するのをやめよう』という趣旨だったが、私が『今日は政務の時間を取らない』と取ってしまった」と述べた。

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