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 ポケモンカードゲームが好調だ。供給が需要に追いつかず、購入制限がかかる商品もあるほど。発売元の株式会社ポケモンでカード事業を統括する廣部圭太専務執行役員は「とにかく製造量を増やすということに注力してきた」と明かす。「想像を超えた」というほどのブームとなったポケモンカード。復活までの道のりを聞いた。

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株式会社ポケモン専務執行役員の廣部圭太氏。好きなポケモンは「ナエトル」=2024年9月17日、東京都港区六本木、田中奏子撮影
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 ――ポケモンカードの売れ行きをどうみていますか。

 「ここ2~3年の広がりは想像を超えていた部分があります。ただ、これだけ多くの人に受け入れられるというのは新たな発見ですし、可能性を感じています。インターネットが広がる中で、リアルで一緒に遊ぶという体験は貴重です。会社や学校のコミュニティーとは別に仲間がつくれるというのも、魅力の一つだと思います」

 ――特に2023年までは購入しづらい状況がありました。

 「(発売当初の)1996年の波を超えるような勢いで大きくなり、ある意味で異様な価値の付き方をしてしまい、本来のカードゲームの楽しみ方ではない転売目的も増えてしまいました。購入の列などで争いが起きるなど危険な状況も散見され、どう解消すべきか社内ですごく議論しました。販売方法は法律として強制はできないですが、多くの販売店に協力していただきました」

 ――製造量は増やしているのでしょうか。

 「製造量は段階的に増やして…

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