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武漢市内を走る百度の自動運転タクシー。一般の車やバイクと並走していた=2024年12月24日、中国・湖北省、小早川遥平撮影
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 中国が湖北省武漢市で肺炎の患者から新型コロナウイルスを検出したことを公表して9日で5年になる。中国はコロナ禍で世界に広く知られることになった武漢を今、「世界最大の自動運転都市」として売り出そうとしている。

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 市内では現在、IT大手の百度(バイドゥ)が運営する自動運転タクシーが400台以上走っている。2023年末で走行可能なエリアは約3千平方キロ。中国メディアは、米グーグル傘下の自動運転タクシー「ウェイモ」のアリゾナ州フェニックスの営業エリアが523平方キロであったことを挙げ、「世界最大」をうたう。

 武漢市では昨年7月に歩行者と接触する事故が起こるなど安全面の課題はある。それでも、市は先月30日、責任の所在の判断が困難な場合にも迅速に当事者を補償できるよう基金を設けることを奨励する条例を発表するなど、政策を推し進めている。

 中国では、自動運転の他にも無人機(ドローン)などの分野で、実用化が急速に進む。さらに、実用化によりビッグデータを集めてAI(人工知能)の学習を進めることで、飛躍的に技術が伸びる可能性もある。

5分経っても同じ地点

 現状の乗り心地や市民の受け止めはどうなのか。武漢の自動運転タクシーに乗ってみた。

 百度のサービスは、ロボット…

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