【動画】ガザ停戦合意で喜びあらわにする市民=ムハンマド・マンスール通信員撮影
パレスチナ自治区ガザでの戦闘をめぐり、イスラエルとイスラム組織ハマスが停戦と段階的な人質解放で合意した。紛争の拡大に伴う中東の勢力図の変化に加え、米国のトランプ次期大統領の圧力が、合意に消極的だった双方を動かした。中東情勢はなお、予断を許さない。
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15日夜、停戦の合意を受け、ガザの路上には喜ぶ市民があふれた。ガザ北部から家族と中部デイルアルバラに避難しているゾヘイル・アブドゥラヒさん(64)は、朝日新聞の電話取材に「ついに、イスラエルによる私たちへのジェノサイドと破壊が終わりを迎える」と、停戦に期待を示した。「イスラエルがパレスチナの人々を根絶やしにできないことが証明された」とも述べた。
両者の交渉は長く難航し、昨年9月に一度は決裂したが、11月に入って急速に前進した。中東各地での紛争の拡大が、イスラエルとハマス双方の意思決定に影響を及ぼしたとみられる。
イスラエル軍は10月、同軍…