トランプ米大統領は22日、イエメンの反政府武装組織フーシを「外国テロ組織」に再指定する大統領令に署名した。バイデン前政権の決定を覆すもので、「フーシの能力と活動を根絶し、紅海での海上輸送や米兵、友好国への攻撃を終わらせる」と主張している。
イランの支援を受けるフーシは、パレスチナ自治区ガザでイスラエルと戦うイスラム組織ハマスと連帯し、2023年以降、紅海周辺を通る国際商船や、イスラエルを支援する米軍艦艇への攻撃を繰り返してきた。トランプ氏は1期目の終盤にフーシを「国際テロリスト」と「外国テロ組織」に指定し、続くバイデン政権が発足後まもなく両指定を解除していた。
バイデン政権は24年1月にフーシを「国際テロリスト」に再指定する一方、「外国テロ組織」の再指定は見送った。人道支援団体などからは、再指定すれば、イエメンの市民に食料や医薬品などの支援物資が供給しづらくなり、すでに深刻な人道危機が加速するとの懸念が示されていた。
再指定の手続きは、国務長官…