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昨年末の定例記者会見で話す花角英世知事=2024年12月25日、新潟市中央区、井上充昌撮影

 柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働を目指す東京電力について、新潟県の花角英世知事は23日の定例記者会見で、「信頼が回復できるか、これから見極める」と述べた。これまでは「信頼は損なわれている」と厳しい姿勢を見せてきたが、最近は変化がみられる。

 花角知事は今月21日、東電の小林喜光会長、小早川智明社長と会談し、同原発で国際原子力機関(IAEA)の視察を受け入れたことや、県内各地で人々と直接対話する「コミュニケーションブース活動」を実施したことに触れて、「努力していることを理解した」と語った。

 23日の会見でも「東電がいろいろと努力していることは認識している」としつつ、「問題はそれがどれだけ県民に浸透し、理解されて、信頼が回復できるかということだ」と説明。「その努力は伝わって理解され、信頼の回復につながっていくかどうか、それを見極めていきたい」と話した。重ねて自身の認識を問われると、「今の時点で私は判断をしていない。まさに見極めているところ」と強調した。

 東電の信頼性について、花角知事はこれまで、「これまでの不適切な事案により今もなお県民の信頼は大きく損なわれていると考える」(昨年9月の県議会)、「(東北電力女川原発とは)県民の意識や信頼性が異なる」(同12月の県議会)といった厳しい言葉を口にしてきた。一方で昨年12月25日の定例会見では「(東電が)前に向かって動いておられると感じる」とも語っていた。

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