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日銀

 日本銀行は24日の金融政策決定会合で、昨年7月以来となる追加利上げを決めた。銀行間で短期資金をやり取りする金利(無担保コール翌日物)の誘導目標を0.25%程度から0.5%程度に引き上げる。植田和男総裁は会合後の記者会見で、今後も利上げを進める考えを表明したが、その時期やペースは示さなかった。

 政策金利が0.5%の水準になるのは、2008年10月以来約17年ぶり。0.5%への引き上げは、福井俊彦総裁時代の07年2月以来、約18年ぶりとなる。政策委員9人のうち8人の賛成多数で決めた。日立製作所出身の中村豊明審議委員は「(次回3月)会合で、判断すべきだ」として反対した。

 日銀が利上げの理由としたのが、今年の春闘でも賃上げの流れが続く見通しが強まったことだ。年明け以降、大企業の経営者を中心に、賃上げに前向きな発言が相次いだ。日銀も、9日に開いた支店長会議で中小企業を含めて「賃上げの流れが浸透してきた」との見解を出していた。

 もう一つの判断材料は米トラ…

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