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フィンランドのヘルシンキで2018年7月、会談後に共同記者会見を開くロシアのプーチン大統領(右)と米国のトランプ大統領(当時)=ロイター

 ロシアのプーチン大統領は24日、ロシア国営テレビのインタビューで、トランプ米大統領について、「(前回選挙で)彼が勝利を盗まれなければ、ウクライナの危機は起きなかったかもしれないという彼の意見に同意する」と発言。「ウクライナの問題については交渉の用意がある」と、トランプ氏側にボールを投げた。

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 国家元首が他国の選挙について、証拠も示さず、不正があったと決めつけるのは異例で、ウクライナ侵攻の責任もバイデン前米大統領に押しつけた形となった。

 電話協議の開催が焦点となっている時期に、国営テレビを使ってトランプ氏に寄り添う姿勢を強調することで、侵攻をめぐるロシアの主張に理解を求める布石にしたい考えがあるとみられる。

 プーチン氏は、トランプ氏とは「非常に実務的で信頼できる関係があった」とし、エネルギー分野などで米ロの利害が一致すると強調。原油価格の引き下げを目指すトランプ氏の考えにも配慮した。

 また、米ロの交渉を中断したのは米国側だと指摘。「米ロが関心のあるすべての分野について、冷静に協議した方がいい。我々は用意できている」とし、「米国の現政権の決断と選択にかかっている」と話した。

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