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17日、米ニューヨークの国連本部で開かれた国連安全保障理事会の公開会合で、演説中に国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のラザリーニ事務局長(左)を見ながら発言するイスラエルのエルダン国連大使(右)=国連提供
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 国連安全保障理事会は17日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)について公開会合を開いた。多くの理事国が地域の安定と人道支援に「不可欠」と強調したが、イスラエルはイスラム組織ハマスの一部と主張して組織の解体を求めた。

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 UNRWAのラザリーニ事務局長は、解体された場合、様々な問題が発生すると訴えた。短期的には「パレスチナ自治区ガザの人道危機を悪化させ、飢餓を加速させる」と説明。長期的にはトラウマを抱えた住民に必要なサービスを提供できず、子どもたちの教育も実現できないとした。その結果、「怒りや憤り、終わりのない暴力の連鎖に拍車をかけることになる」と警告した。

 加盟国には引き続きUNRWAへの支援を要望した。昨年10月のハマスによるイスラエル襲撃に複数のUNRWA職員が関与した疑いを受け、一時は16カ国が資金拠出を停止したが、今月2日に日本が拠出を再開させるなど、状況は改善されつつある。

 ただ、最大の支援国である米…

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