京都府宇治市の市立中学校3年生、湯浅六花(ろっか)さん(15)が提出した市立中学校の校則のあり方についての請願が1月29日の市議会本会議で採決された。採決に加わった市議26人のうち賛成は7人で、不採択となった。湯浅さんはその様子を傍聴席から見守った。
湯浅さんは中学1年のころは府外のインターナショナルスクールに通った。2年から市立中学校に移ったが、染髪の禁止といった校則が、明確な理由がないまま存在することに疑問を感じた。
インターナショナルスクールでは生徒たちが議論して校則やルールを決めた。そんな雰囲気が宇治市内の中学校にも広がればと考え、行動を起こした。
昨年12月に市議会に請願を提出し、市立中学校で校則を作るにあたり、①さまざまな立場の生徒も交えてルール作りができる土壌をつくる②生徒が自主的に行動できる雰囲気を市全体でつくる③作成に至った経緯も含めてホームページに掲載する――ことを市や市教育委員会に求めた。
市議会の文教・福祉常任委員会は1月21日に請願を審査し、「不採択すべきもの」としている。
「教育や学校運営の中立性が保てなくなる」
この日の本会議では採決に先立って討論が行われた。堀明人市議(自民)は反対の立場からこう述べた。
「議会の権能を行使して意見…