耕作放棄地で育てたホップ、地元産の果物などを使った「奈良県生駒市発」のクラフトビールがある。同市の和田真人(まこと)さん(48)が、楽しみながら社会課題の解決にもつながればと開発・販売に取り組む「IKOMA BEER」。4年目の今年は、キッチンカーを走らせて大勢に味わってもらうのが目標だ。
愛知県の豊明市職員だった和田さん。空き店舗を地域コミュニティーの場に再生する活動をしていた。
「地域経済を動かす本格的な活動をしたい」と考えていたところ、副業を認めている生駒市の職員募集を知った。豊明市の活動は仲間たちに任せ、転職。家族と移り住んだ。2019年春のことだ。
だが、壁に当たった。周囲に「多世代交流の場をつくりたい」ともちかけても、「頑張れよ」ぐらいで反応がいま一つ。自分がどんな人物なのか「様子見されているんだ」と気づいた。
「レンタル何でもする公務員」から発展
そこで、マーケティングのつ…