2月1日のキャンプインを前に、東京ヤクルトスワローズの高津臣吾監督の言葉は、危機感にあふれていた。21日に東京都内で開かれた1、2軍合同のスタッフ会議の後、こう語った。
「あと4、5枚ローテーション(投手)が足りないので。キャンプで投手はどんどん打者に対して投げて、いろいろなものを感じて力にして欲しい。なんとかしないと、このままじゃだめなので」
2年連続で5位に終わったチームは、規定投球回数に達した投手も、2桁勝利をあげた投手もいなかった。チームトップの勝利数をあげたのは2年目の吉村貢司郎とリリーフの大西広樹で9勝。12年目のベテラン小川泰弘はけがなどで2勝に終わり、期待の若手の奥川恭伸も3勝どまり。加えて、ともに20試合以上先発したサイスニード(2勝)、ヤフーレ(5勝)がチームを去った。先発陣の駒不足は明らかだ。
今季のV字回復に向けて、右腕吉村と、昨季は8勝も好不調の波が激しかった左腕高橋奎二にかかる期待は大きい。「エース」の称号を争うシーズンになる。
エースとはどんな存在か。
吉村は「チームを勝利に導く…