全国高校サッカー選手権大会で、初出場ながら4強入りを果たした東海大相模。有馬信二監督(58)は「就任当時を思い出すと、誰も信じてくれないですよ」と振り返る。国立競技場の大舞台まで駆け上がった快進撃の裏には、長い助走の日々があった。
有馬監督は福岡県出身。東海大五、日本体育大で活躍後、東海大五(現東海大福岡)のコーチに就任。2006年のインターハイで連覇のかかる青森山田に7―0で完勝するなど実績を重ねた。東海大相模の学校長からスカウトを受け、思わず聞いた。
「東海大相模ってサッカー部あるんですか? 野球とか柔道が強いのは知ってますけど」
「あるけど、けんかするのはサッカー部、あいさつできないのはサッカー部。どうにかしてくれ」
全員で富士山に向かって叫んだ
20年にわたり指導してきた…