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「日本一寒い町」で寒さを楽しむ「しばれフェスティバル」が開幕した。氷のかまくらが並ぶ=2025年2月1日、北海道陸別町
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 「日本一寒い町」をアピールする北海道十勝地方の内陸のまち・陸別町で1日夜、真冬の寒さを楽しむ「しばれフェスティバル」が始まった。2日まで。担い手不足の危機を乗り越えて、2年ぶりの復活。記録的な少雪、暖冬に苦しみつつも、町民が一丸となって名物の「バルーンマンション」(氷のかまくら)を完成させた。

 かまくらをつくるには、テント地の球体風船に「パオパオ」と呼ばれる農業用資材をかぶせ、高圧洗浄機で水をひたすらかける。平均2~3日ほどかけて氷の層を厚くし、10センチほどになると完成だ。

 陸別の1月の最低気温は平年値で零下19.6度、平均気温は同零下11.1度。盆地で、放射冷却現象も起こりやすい極寒の地で一晩を過ごす「人間耐寒テスト」には、全国から参加希望者が集まる。実行委員会によると、今年は定数に対して3倍の応募があったという。

 ただ、かまくらづくりには、苦労した。気温が零下10度を下回らなければ、氷がうまくつかない。実行委によると、今季は準備期間24日間のうち、零下20度を下回った日は7日と例年より少なく、9日間は作業を断念した。さらに、最高気温が0度を上回る日が連続した時期もあった。日中に氷がとけ、4~5基が倒壊した。

 「温暖化かねえ。1年で一番冷え込むこの時期にこんなに暖かかったのは記憶にねえべ」

 「畑には雪がなくて、土が出ている。異常だわ」。手弁当で46基を完成させた町民たちは、口々に振り返った。

 作業はそれぞれが仕事を終え、冷え込みが進む午後6時半から午後10時~11時ごろに実施する。遅れを取り戻すために徹夜をした日もあったが、目標の50基には届かなかった。

40年以上の歴史があるイベントですが、昨年は担い手不足で休止に追い込まれました。継続のため、どう動いたのでしょうか。

担い手不足で休止…町長は動いた

 しばれフェスは1982年…

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