花咲く春に向かうように、演奏者らが蓄えた力を発揮する舞台――。第48回北陸アンサンブルコンテスト(北陸吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)が9日、福井市の福井県立音楽堂(ハーモニーホールふくい)で開かれる。3~8人で演奏する高校部門の富山県代表には、11年ぶりに富山南高校のサクソフォン四重奏が出場する。
「音程に注意して、重くならないよう、もっとウキウキするように吹こう」
同校の練習室から、リーダーでソプラノサックスの田中椛乃(はなの)さん(2年)の声が飛んだ。ソプラノ、アルト、テナー、バリトン。4本のサックスが奏でる高速の6連符が流れるようにフレーズをつないでいく。
演奏曲は難曲中の難曲とされる、ラクール作曲の「四重奏曲より第3楽章 ロンド・フィナーレ」だ。1月25日にあった県予選でも、審査員から「高校生の演奏を聞いたのは初めて」と技術とチャレンジ精神を高く評価された。
作曲者のガイ・ラクールはテ…