元日の能登半島地震では、盛り土の崩壊で多くの道路が寸断され、救助や復旧などに支障が出た。一方で、対策をすれば被害は防げることを示した災害でもあった。現在地を取材した。
金沢市と能登半島を結ぶ基幹道路「のと里山海道」の横田インターチェンジ(IC、石川県七尾市)。下り坂になっている出口の側道は、落下したアスファルトが大きくうねって割れ、もとの形が分からないほどだった。
本線との間は崖のようになり、1台の乗用車が取り残されていた。本線自体も片側1車線分が丸々陥没していた。
「谷を埋めるために土を盛って固めた盛り土が崩壊したんです。これはひどい」と東京電機大の安田進名誉教授(地盤工学)が語る。1月7日、安田さんらによる現地調査に同行した。
次に金沢方面の入り口の側道を見てみると、小さな亀裂などはあったものの、大きな損壊は確認されなかった。
「こちらは大丈夫だったか。また崩壊しなくて本当によかった」と安田さんがつぶやく。
実は、入り口側は2007年…