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四回に中前安打を放つロッテの西川史礁(みしょう)=沖縄県沖縄市

 (プロ野球、練習試合 広島東洋カープ3―3千葉ロッテマリーンズ)

 やはり、並のルーキーではない。ロッテのドラフト1位新人、西川史礁(みしょう)(青学大)が広島との練習試合に3番・左翼で出場し、3安打。対応力の高さを見せつけた。

 いきなり球場をどよめかせた。一回2死。相手のドラフト2位左腕・佐藤柳之介(富士大)から右前へ。外角球に食らいついて新人対決を制すと、四回は中前、無死二塁で迎えた六回は右中間へ適時三塁打を放った。

 前日のヤクルト戦は低めのボール球に手を出し、4打数無安打2三振。「めちゃくちゃ悔しかった」と宿舎で映像を見返した。この日は低めの変化球を我慢し、スイングしたのはいずれも浮いた速球だった。「修正能力も自分の強みなので」。さらりと言ってのけた。

 昨春は日本代表「侍ジャパン」の強化試合に大学生ながら選出され、活躍した。今キャンプの実戦は4試合で計14打数5安打。期待を裏切らない21歳だ。

 責任感も芽生えた。この日の試合前、視察に訪れた大学の先輩で、同じ背番号6をつけていた井口資仁(ただひと)さんから「いい番号をつけてるから頑張れ」と声をかけられた。「オーラがあった。僕もそういう選手になりたい」

 打撃練習では自慢のパンチ力でその先輩も驚かせた。目標の「新人王」へ。日に日に存在感は増している。=沖縄

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