京浜東北線がどのように点検整備されているかを見学・体験するイベントが1日、JR東日本さいたま車両センター(埼玉県川口市芝)であった。
JR東日本大宮支社が企画した。子どもたちに、普段は見ることができない電車の「裏側」を見て、点検作業の一部も体験してもらい、電車に親しみを感じて、安全運行に協力してもらうのがねらい。昨年3月から始め、今回で3回目。1、2の両日で24組の小中学生とその保護者が体験する。
1日の午前の部には、6組17人が参加。職員も実際に使用している、設定時刻になると背中に敷いた空気袋が膨らんで寝ている人を起こす「定刻起床装置」を体験した。パンタグラフの仕組みを学んだり、車両を載せる台車の下に潜ってボルトを点検用ハンマーでたたいて、音の響きで緩みを見つける「打音検査」をしたりした。
人気が高いのは、運転台の操作体験。ドアの開閉やブレーキ操作、実際の京浜東北線のアナウンスなどもして、運転手や車掌の気分を味わった。
家族4人で都内から参加した網代恵祐さん(11)は「シミュレーターを体験したことはあるけど、やはり本物はリアルで違う。ますます電車や鉄道が好きになりました」と話した。鎗(やり)水真治所長は「子どもたちが楽しむ姿は、職員にも励みになる。イベントを通じて、鉄道ファンを増やしたい」。