JR東日本は4日、山形新幹線「つばさ」として走る「E3系」(7両編成)を荷物専用に改造し、今秋から東北新幹線に走らせると発表した。盛岡―東京間で乗客を運ぶ「やまびこ」と連結して運行する。同社の荷物輸送サービス「はこビュン」としては、4月から新青森―東京間に一部車両を荷物専用とする「はやぶさ」も走らせる予定だ。
E3系の車両改造では、座席を撤去して床面をフラット化。床の強度向上や荷崩れ防止装置の取り付けも検討する。現状はデッキの業務用スペースで約40箱を運んでいるが、専用車両ならば最大1千箱を運べるという。平日の上り列車として定期運行し、荷物の積み下ろしは盛岡と東京の各車両基地で行う。
はやぶさは、10両編成のうち1、2号車には客を乗せず、荷物専用とする。毎週金曜日に定期運行し、最大200箱を運ぶ。JR東日本の喜勢陽一社長は「新幹線の荷物輸送は物流業界の人手不足や二酸化炭素排出量の削減など社会問題の解決にも役立つ。グループ全体で100億円規模の収益獲得をめざす」と話した。