【動画】兵庫県議会の本会議後、取材に応じる斎藤元彦知事=大山貴世撮影
県議会百条委員会という国の法律に基づく調査の報告書に対し、兵庫県の斎藤元彦知事は「一つの見解だ」などの表現を再三にわたって繰り返し、開き直りに終始した。
報告書は、県の元西播磨県民局長が内部告発した「七つの疑惑」のうち、斎藤知事の県職員へのパワハラなど5項目について「一定の事実」があったと認定。「うそ八百」と非難した斎藤知事を明確に否定した。だが、斎藤知事はこの日の会見でも、内部告発を「誹謗(ひぼう)中傷性が高い文書」と主張した。
- 斎藤知事、百条委の指摘受け入れず 「一つの見解」「対応は適切」
元県民局長は昨年7月に死亡し、自殺とみられている。百条委が報告書で求めた元県民局長の懲戒処分の「適切な救済・回復」を斎藤知事は拒み、「不服であれば、人事委員会の申し立てや裁判をできたはずだ」「申し立てをしておらず、処分は確定している」と述べた。
元県民局長は生前、申し立てをしない理由を百条委に説明していた。懲戒処分の検討に関わった県人事課職員をおもんぱかり、「自分は人事課のOBです。後輩たちが今回の件に深く関わっています。後輩たちを訴えることがどんなにつらいことかご理解いただきたい」としていた。
元局長のPCに「不適切なわいせつな文書」と言及
さらに斎藤知事は、元県民局…