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連結する「やまびこ・つばさ128号」=2025年3月14日午前9時18分、JR福島駅、酒本友紀子撮影

 JR東日本は14日午前、東北新幹線と山形、秋田両新幹線との「連結運転」を8日ぶりに再開した。JR福島駅では午前9時過ぎ、仙台発の「やまびこ」と新庄発の「つばさ」の連結作業が報道陣に公開された。乗客の乗降後、スムーズに東京方面へ出発した。

 東北新幹線下り線で6日、東京都内を走行中の新青森・秋田行き「はやぶさ・こまち21号」の連結器が外れて以降、連結運転を中止していた。その間、山形新幹線「つばさ」は新庄、山形―福島間、秋田新幹線「こまち」は秋田―盛岡間で折り返し運転し、一部は区間運休となった。影響人員は13日までで約27万9千人にのぼった。

 この日朝、大学を卒業して東京での新生活のためJR山形駅から乗車した男性(22)は「連結運転の再開前は、仙台駅経由で東京に行くつもりだった。再開で1時間くらい短縮になり、ほっとしました」と笑顔だった。

 便数減の期間、混雑に巻き込まれた人も。出張で福島に滞在中という静岡市の会社員、佐々木達也さん(61)は、自由席に座れずデッキに立つ羽目になった。「外の景色を眺めながらの『居酒屋新幹線』を楽しみにしていたが、お酒には手を付けられず残念だった。混雑が解消されるので再開されて良かった」と話していた。

 JR東は当面の対策として、連結器のロックを外す電気指示が出ても連結が外れないよう、運転台にある圧縮空気の開閉器を固定する金具を作った。連結作業の際に取り付けるという。12日には、固定する器具を取り付けた走行試験を実施。問題なく走行することを確認した。

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