反発力を抑えた新基準の金属製バットが導入されて1年。「投高打低」の傾向の中、様々なタイプの好打者がそろった。
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昨秋の明治神宮大会を制した横浜の阿部葉太はバットコントロールに優れた1番打者。昨秋60打数で三振はわずか1だった。ひと冬を越え「どっしりと立てるようになって、どんな球が来てもいける感覚がある」。7日の東大との練習試合では本塁打を放った。小柄ながらパンチ力のある敦賀気比の1番岡部飛雄馬(ひゅうま)も光る。
体格がよく、打球の強さで目を引くのは、東洋大姫路の見村昊成(こうせい)や常葉大菊川の橘木千空(ちから)。智弁和歌山の福元聖矢は昨秋の近畿大会、広いほっともっとフィールド神戸で2本塁打を放った。健大高崎の秋山潤琉(ういる)は昨秋、出場選手最多の3本塁打を記録した。
高松商の橘朋宏は四国大会準決勝で2打席連続本塁打。沖縄尚学の比嘉大登(たいと)は九州大会で打率7割超えと大当たりで、中軸をまかされるようになった。
出場選手のなかで唯一、甲子園大会で本塁打を記録しているのが、青森山田の佐藤洸史郎。昨夏の2回戦で左越えに運んだ。経験値も大きな強みだ。
今大会の注目打者 試 率 本 点
佐藤洸(青森山田)③ 9 .405 2 8
秋山(健大高崎)③ 9 .462 3 12
阿部葉(横浜)③☆ 15 .333 0 10
岡部(敦賀気比)③☆ 11 .535 1 15
橘木(常葉大菊川)③☆10 .513 0 9
見村(東洋大姫路)③☆15 .327 0 12
赤埴(天理)③☆ 8 .484 0 4
福元(智弁和歌山)③☆7 .280 2 5
橘(高松商)③☆ 8 .375 2 11
比嘉(沖縄尚学)③ 10 .531 0 9
(昨秋の公式戦の成績。丸数字は新学年、☆は左打ち。試は試合数、率は打率、本は本塁打、点は打点)