一人ひとりオーダーメイドの「マイiPS細胞」を作るプロジェクトを進める京都大iPS細胞研究財団は18日、大阪市の先端医療拠点「中之島クロス」に整備した新施設を報道陣に公開した。ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長からの寄付を受けており、「Yanai my iPS製作所(Y―FiT)」と名付けられた。
京大の山中伸弥教授は2019年、マイiPS細胞の構想を掲げ、25年の大阪・関西万博で披露するという希望を語っていた。当時、患者自身のiPS細胞をつくるには、品質の検査なども含め数千万円のコストと1年程度の時間が必要だったが、「100万円、数週間で提供できるようにしたい」と提唱した。
製造コストを下げるために、閉鎖型自動培養装置でiPS細胞を作れるように研究を進めた。無菌的に自動培養することで、厳重に無菌を保つための施設や管理コストを抑えることができるという。手作業によるばらつきをなくし、人件費を抑えられるようにした。
血液からiPS細胞を3週間…