第97回選抜高校野球大会が18日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕した。開会式では市和歌山と智弁和歌山の県勢2校が入場行進し、春のグラウンドを踏みしめた。
両校は市和歌山、智弁和歌山の順に行進した。
「リハーサルでは全然足が合っていなかった」という市和歌山は、みんなでそろえようと話し合って臨んだ。
「優勝」を公言する智弁和歌山の山田希翔主将は「強いチームらしい行進をするようにした」。塩健一郎部長の助言が生きたという。
開会式のクライマックスは選手宣誓。抽選が「当たってしまった」市和歌山の川辺謙信主将は当初、「終わった」と嘆いていたが、観衆に語りかけるスタイルで大役を見事にこなした。「終わってからは、残念がったのを後悔するくらい、やってよかったと思います」。19日の初戦に気持ちを切り替えた。
そんな川辺主将の言葉を、じっと後ろで聞いていた山田主将は「高校野球への熱い思いが伝わった。いい宣誓でした」と、日頃はライバルの主将をたたえていた。