1954年に開店した名古屋駅前の名鉄百貨店本店が来年2月、70年超の歴史に幕を下ろす。鉄道会社が運営するターミナル駅直結の百貨店は、沿線のにぎわいづくりの象徴だった。近年は消費者の志向が多様化し、業績は振るわない。再開発を機に、新業態への進化を模索する。
再開発事業は名鉄が主導し、名鉄百貨店本店のビルも取り壊す。新しく建てる複合ビルは、2033年以降に完成する。商業施設も入るが、従来型の百貨店となる可能性は低い。
名鉄の百貨店事業は、19年度以降、営業赤字が続いている。24年1月に採算が悪化していた一宮店を閉店したものの、24年度も赤字の見通しだ。
食品好調でも利益率は…
名鉄百貨店の石川仁志社長は…