ろうの写真家、齋藤陽道さん(41)の写真展「神話7年目――人間が始まる」が27日、東京都新宿区歌舞伎町1丁目の「王城ビル」で始まる。
齋藤さんが「神話」シリーズの撮影を始めたのは2015年。日本各地の海辺や山奥、森の中などで、幼い子どもが自然とたわむれる様子を捉えてきた。
きっかけは、11年の福島第一原発事故だったという。拡散されたプルトニウムの放射能が、半減するまで2万4千年もかかると知り、子どもに希望を見いだした。「日常生活に、途方もない神話的な時間が入り込んだ。うちひしがれるような思いだったが、自然の中で子どもが遊ぶ姿を見て、『新しい神話』を立ち上げてくれるように感じた」と振り返る。
17年から展示や冊子の制作…