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モロッコ・マラケシュで1994年4月15日、ウルグアイ・ラウンドの「最終合意」に署名する米国通商代表部(USTR)代表のミッキー・カンター氏(中央)。右端はGATT(ガット)のピーター・サザーランド事務局長=ロイター

 トランプ米大統領は、高い関税を課す国に対し米国も同じ水準の関税をかける「相互関税」を4月2日に発表する構えです。ブッシュ(子)政権で財務次官補代理を務め、現在は世界銀行の上級通商エコノミストのクリスティン・マクダニエル氏は、国際貿易のルール違反の疑いを指摘しつつ、トランプ氏の主張にも一定の「理」があると語ります。

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 ――トランプ氏は相互関税による関税引き上げで、他国との関税の「差」を埋めたい考えだといいます。国際貿易のルールに抵触しませんか。

 「多角的貿易交渉のウルグアイ・ラウンドが決着した1994年から95年にかけて、各国は(産品ごとに関税の上限を示した)関税率表を示し、『誰に対してもこれ以上の関税は課さない』と約束した。それだけに、『今になって関税を引き上げるのは94年の約束と違う』とし、世界貿易機関(WTO)のルールに違反していると主張する国が出てくる可能性がある」

 「ある国が別の国に認めた貿易上の待遇は、他の全てのWTO加盟国にも認めなければならない。最恵国待遇と呼ばれるWTOの基本原則だ。トランプ氏の(国によって対応を変える)相互関税というアイデアは、この原則を崩してしまう」

■トランプ氏の「理」とは…

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