労災保険料の増減を動機付けに、事業主の労災防止への取り組みを推進させる「メリット制」。厚生労働省で4日、メリット制のあり方を議論する研究会が開かれた。労働環境が激しく変化するなか、今後も「メリット制」を続けていくことに利点はあるのか。
「すでにメリット制の役割は終了しているとみることができる。廃止してはどうか」
この日の研究会で名古屋大の中野妙子教授は「企業の災害防止努力が進んでいる」と指摘し、廃止論に踏み込んだ。
メリット制は労災保険の仕組みで、過去3年間の労災の多寡などで、事業主が納める保険料が最大約4割増減する。150人(平均年収300万円)の宿泊業の事業所だと、保険料は92万~178万円の範囲の変動だ。
労災が起きにくい環境をつくる見返りに負担が減る仕組みで、研究会でも全労働者の約6割に適用されていることなどから「労災防止に一定の効果が上がっている」として存続を求める声も。
ただ、メリット制は効果が出…