6日の米ニューヨーク商業取引所で、原油価格の指標となる「米国産WTI原油」の先物価格が一時、1バレル=60ドルを割り込んだ。大幅安となった前週末からさらに3%超の下落。米メディアCNBCによると2021年4月以来の安値水準という。
原油価格は先月末から今月初めにかけ1バレル=70ドル前後で取引が続いていた。だが、4月2日にほぼ全ての国・地域に「相互関税」をかけるとトランプ米大統領が発表後、大幅に下落。前週末4日には前日比7%超急落し、1バレル=61ドル台で取引を終えていた。
価格下落の背景には、トランプ政権の高関税政策が米国や世界の景気を減速させるとの懸念の高まりがある。景気の収縮が生産活動にブレーキをかけ原油の需要が落ちることが意識され、価格急落につながっている。