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テキサス新幹線のダラス駅の建設が計画されている場所やその周辺=2016年6月、米テキサス州ダラス、ランハム裕子撮影

 日本政府所管の官民ファンドが投融資し、昨年11月に支援を撤回した米テキサス州の新幹線プロジェクトについて、米運輸省も補助金を撤回すると14日発表した。資金や用地の確保が難航し、着工が大幅に遅れていたが、建設に向けた雲行きはさらに怪しくなった。

 テキサス州のダラス―ヒューストン間の約385キロを結ぶこの事業は、現地企業テキサス・セントラル社が担ってきた。だが、民間からの投資が集まらず、当初2017年を予定していた着工は大幅に遅延。同社は債務不履行に陥り、新たに全米鉄道旅客公社(アムトラック)が事業継続に意欲を示した。

 アムトラックはバイデン政権下で、6390万ドル(約91億円)の補助金を受けた。今回、米運輸省は「事業費は400億ドル(約5兆7千億円)を超えるとみられ、建設は非現実的で、納税者にとってリスクが高い」とし、一転して補助金交付を撤回すると発表した。トランプ政権による歳出カットの一環とみられる。

 この事業を巡っては、日本の…

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