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日本語教室のPR動画を制作している名古屋短期大学「いろはに広げ隊」のメンバーら=2025年4月13日午前11時24分、愛知県豊明市二村台1丁目、松永佳伸撮影

 名古屋短期大学(愛知県豊明市)の多文化共生サークル「いろはに広げ隊」が、同市国際交流協会が運営する日本語教室のPR動画の制作を進めている。SNSで公開するなどし、ボランティアらとの親睦にも力を入れている教室の情報を広く発信する。

 市や協会によると、外国人登録者数はベトナム人を中心に2017年10月の2704人から、今年1月には4302人と約1.6倍に増えた。

 ところが外国にルーツがある人を対象にした日本語教室(毎週金、日曜日)は、登録者が約200人と横ばい。協会の担当者は「日本語教室の情報がきちんと届けば、日本語学習だけでなく、地域で顔の見えるつながりに結びつくのではないか」と考えた。

 そこで、昨年12月から、外国にルーツがある子どもたちへの学習支援などに取り組んでいる「いろはに広げ隊」に多言語での動画の制作を依頼した。

 「いろはに広げ隊」のメンバー10人は、同短大の英語コミュニケーション学科で学ぶ。全員が昨年8月から4カ月間、米・フロリダ州立大学への留学を経験し、言葉の壁や生活習慣の違いなどで戸惑ったという。

 隊長の中本琴乃さん(2年)は「留学先で英語を学ぶ中、現地の人たちに助けられた。同じように頑張って日本語を学ぶ外国出身者の手助けができれば」と話す。

 動画は日本語のほか、ベトナム語、ポルトガル語、ネパール語、中国語、タガログ語で制作する。学生たちが撮影した日本語教室での学習の様子やスポーツ、花見などのイベントで交流を深めている姿を描く。

 6月ごろの完成を目指し、市や協会のホームページで公開するほか、外国人の利用が多いSNS、チラシなどに添付する二次元コードから閲覧できるようにする。

 制作の責任者を務める斉藤ひなたさん(2年)は「日本語教室の楽しい雰囲気が伝わり、募集に役立つような動画にしたい」と意気込む。

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